ここ四、五年、五月に入ると深夜であろうが朝早くであろうが、家の周りで「ギギギゲゲゲー」となんとも元気に鳴く鳥が居る。今年の季節入りの第一声は深夜、壊れたラジオよろしくどこからとなくボソボソと大人がひそひそ話している様な感じで、家人達は誰かうろついているのではと疑った程であった。翌朝、まだ慣れない感じで鳴いているヨシキリの鳴き声を耳にし、夕べのは発声練習だったのかと納得。
ここ十年位周囲の休耕田が雑木や湿地帯草木で覆われ始め、ヨシキリにはそれこそ住みやすい環境が出現したものと思われる。最近では家人共々「ヨッシー君」と呼んでおり、時折見かけると体を震わせながらの鳴きっ振りに、早朝から深夜まで全力で鳴いてよく疲れないものだと感心する事しきり。声が聞こえなかったりすると、元気がないのかなー、どこかへ行ってしまったのかと心配になり、声がすれば疲れないのかなーとまたまた心配。疲れている時には、あんなに体を震わせながら一日中鳴いているヨッシー君に負けれないと奮起する自分が居るこの頃。